歯列矯正とインプラントどっちが先？すでにインプラントがある場合はどうなる？

こんにちは！

神奈川県横須賀市安浦町にある、横須賀Sun&Ocean矯正歯科クリニックです。

「歯列矯正とインプラント、どっちを先にした方がいいの？」と悩んでいる方や、「すでにインプラントがあるけど、矯正治療はできるのかな？」と迷っている方、いらっしゃいませんか？

じつは、インプラントや矯正治療を行う順番によって、治療の難易度が変わることがあるんです。

そこで今回は、矯正治療とインプラント治療の一般的な順番と、その理由についてわかりやすくお話しいたします。

インプラント治療や歯列矯正について詳しく知りたい方は、ぜひこの記事を参考にして、疑問や不安を一緒に解消していきましょう！

歯列矯正とインプラントでは基本的に矯正治療が先

歯列矯正は、歯並びやかみ合わせを整えるための治療です。一方、インプラント治療は顎の骨にインプラント体を埋め込み、虫歯や歯周病などで失った歯を補うための治療です。 

どちらも重要な歯科治療ですが、これらを同時に進めることはできません。  

歯列矯正とインプラント治療の両方を希望する場合、担当の歯科医の判断によって異なることもありますが、一般的には歯列矯正を先に行うことが多いです。

ここでは、その理由についてお話していきます。

歯並びをある程度整えてからインプラント治療へ

歯列矯正とインプラント治療の両方を希望する場合、通常は矯正治療を先に行うのが一般的です。これは、インプラントが一度顎の骨に埋め込まれると、その位置が固定され、後から動かすことができないためです。  

先にインプラント治療を行ってしまうと、歯列矯正で歯並びやかみ合わせを整える際に、インプラントの位置が障害となり、歯の移動を妨げる場合があります。  

とくに、インプラントの本数が多い場合は、歯の移動が制限され、治療が難しくなることがあります。

そのため、まず矯正治療である程度、理想的な歯並びやかみ合わせを整えた後に、インプラント治療へ移行するのが確実です。この順序を守ることで、矯正治療中に無駄なスペースを調整でき、インプラントもより適切な位置に埋入しやすくなります。

インプラント治療が先だと被せ物を作り直す可能性も…

インプラント治療を先に行うと、矯正治療によって歯並びが改善されても、最終的にインプラントの人工歯部分（被せ物の部分）のかみ合わせが合わない場合には、再製する必要が出てくることがあります。

かみ合わせが合わないと、インプラントの人工歯や、その周りの歯に余計な負担がかかり、健康に影響を及ぼす可能性があるためです。

その場合は矯正治療をできる範囲で進め、必要に応じてインプラントの被せ物を作り直すことになります。

インプラントの被せ物の再製には費用がかかるため、これを避けるためにも、矯正治療で歯並びやかみ合わせを整えた後にインプラント治療を行う方が、スムーズで効率的です。

症例によってはインプラント治療を先に行う場合も

一般的には矯正治療を先に行うことが多いですが、必ずしもその順番でなければならないわけではありません。

患者さんの口内の状態によっては、インプラント治療を先に行うこともあります。

ここでは、インプラント治療を先に行うケースについてお話しします。

歯がない状態が日常生活に悪影響を及ぼす場合

歯を失った状態が長く続くと、日常生活にさまざまな悪影響が出ることがあります。歯が1本でも失われると咀嚼能力は低下し、食事や呼吸に支障をきたすことが多いためです。

たとえば、「食べ物が噛めない」「発音に問題がある」「呼吸がしづらい」といった症状がある場合、歯がない状態を長期間放置することはリスクが高いです。このようなケースでは、インプラント治療を優先して行うことがあります。

インプラントが矯正治療の効果を高める場合

インプラントが矯正治療の効果を高める場合もあります。

インプラントの位置や状態が良好であれば、インプラントを固定源として利用することで、他の歯を無理に動かさずに、矯正治療を効率的に進めることが可能です。

ただし、インプラント自体は動かせないため、治療を進める際はインプラントの位置や本数を考慮し、慎重に治療計画を立てる必要があります。

すでにインプラントが入っている場合はどうする？

すでにインプラントが入っている場合は、インプラントの位置や本数によっては、歯を動かしたい場所へ移動できない場合があり、矯正治療が制限されることがあります。

とくにインプラントの本数が多い場合は、周囲の歯との位置関係を十分に考慮しながら、治療を進める必要があります。

【要注意】「インプラント矯正」と「インプラント治療」は異なる治療方法です

「インプラント矯正」と「インプラント治療」は名前が似ていますが、目的や治療方法が異なります。

インプラント治療は、失った歯を補うためにインプラントを埋め込み、主にかみ合わせや見た目を改善することを目的としています。

一方、インプラント矯正は、歯並びを整えるために歯列矯正用アンカースクリュー（小さなネジ型の装置）を顎の骨に埋め込んで固定源として使用し、歯を動かす力を加えるサポートを行う治療法です。

インプラント矯正についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

まとめ

 歯列矯正とインプラント治療の順番は、患者さんのお口の状態や治療の目的によって異なります。

通常、歯列矯正を先に行うことが推奨されますが、すでにインプラントがある場合や特殊なケースでは、治療方法を工夫する必要があります。そのため、最適な治療順序を決めるには、歯科医師としっかり相談し、患者さんの状況に合った計画を立てることが大切です。

当院では、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせた最適な治療計画をご提案しています。矯正治療やインプラント治療の経験豊富な歯科医師が、親身にカウンセリングを行い、あなたの疑問や不安にしっかりとお答えいたします。

治療の順番や方法についてご不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。